2025/08/10 18:00

ギベオン隕石は、その美しいウィドマンシュテッテン構造と希少性から、世界中で高く評価されています。しかし、長期保管や日常使用の中で避けて通れない課題が「サビ」です。特に、鉄質隕石であるギベオンは、保管環境や加工状態によってサビの進行に差が出ます。


では「サビないギベオン」をどう見分ければいいのか。

その答えは、一見シンプルですが実は奥が深い方法にあります。


まず、見極めの基本は「研磨後の耐久テスト」です。ギベオンを鏡面まで研磨し、その後、湿気や温度変化のあるサビやすい環境に数日間放置します。すると、サビやすい箇所がはっきりと現れます。サビが浮いた部分は、その隕石の弱点と言えます。逆に、この工程を経ても変化が出ない部分こそが、いわゆる“サビに強い領域”です。


しかし、この情報を聞くと「じゃあ、その強い部分だけ買えばいい」と思うかもしれません。残念ながら、それはほぼ不可能です。というのも、販売されている時点では、その隕石がどの部位から切り出されたか、購入者には判断できないからです。見た目だけでサビやすさを見抜くのは、プロでも至難の業です。


では、確実にサビに強いギベオンを手に入れる方法はないのか?

あります。唯一の方法は、私たちのように実際に研磨・耐久テストを行い、その個体の特性を把握している販売者に直接尋ねることです。特に、展示会やライブ販売のようにリアルタイムで質問できる場であれば、「このギベオンはサビに強いですか?」と確認できます。その場で実際の表面状態を見ながら説明を受けられるため、安心して購入できます。


つまり、サビないギベオンを確実に手に入れるための鍵は「信頼できる販売者に直接聞くこと」。そして、その販売者が、あなたにとって“ギベオン選びのパートナー”になれるかどうかが、最も大切なポイントなのです。