2024/05/02 10:58
メテオスの山田です。
2024年4月13日にXで、偽物パラサイト隕石の投稿をしました。
1000以上のリポストをいただき、今まで届かなかった人にも隕石の存在を知っていただけたと思っています。
昨日の記事で占人放送局さんの撮影について書きましたが、そのトークネタの1つに「業界の闇」がありました。
分かりやすいように偽物と本物を並べてみましたが、見比べないと判別出来ないほどに偽物クオリティーが上がっています。
私たちは隕石のプロですから、パッと見て分かります。しかし隕石マルシェに来たことのない方や一般の方は、まず分からないでしょう。
これは日本だけの話ではありません。
海外でも業界内で警報が鳴るくらい、深刻な問題となっています。
主に中国でガラスと金属を混ぜて作られているようです。
高級ブランドの偽物においてもコピー品(偽物)を上回る、スーパーコピー品という呼び名が出来ているように、似せて作る技術が進化しています。
質屋さんがブランド品の真贋を見分けられるように、やはりプロの目までは欺くことが出来ないでしょう。
隕石も同じです。
天然石屋で隕石を少し扱っているお店では判断が難しく、やはりメテオスのように原石を知り、多種多様な隕石を扱っている専門店ではないと難しいです。
天然石の鑑別機関でも、隕石であるかどうかは判断できるようですが、何の隕石なのかは分からないようです。
昔は今ほどに隕石は高くなかったので、偽物はありませんでした。
海外の「カンッ!カンッ!」って、木槌を叩くオークションに隕石が扱われてからは、認知度が上がり、それに比例して値段が上がりました。
円安の影響もあり、日本では隕石が高価になり続けています。
そうなると偽物が増えます。
隕石の値段が高くなればなるほど、買える人が少なくなりますから、安い隕石を欲しがります。
もし本物そっくりの偽物隕石が安く売っていたら、買ってしまうでしょう。
そうやってこれからは、もっと偽者隕石が増えると予想します。
更に面白いことが起こっており、偽物隕石を堂々と偽者隕石として販売している方もいらっしゃいます笑
特にモルダバイトが多いのですが、「高くて買えないでしょ?モルダバイト気分を味わうなら、人工モルダバイトでいいでしょ!」みたいな商品説明文です。
まぁ、その方が潔くて良いと思いますが、何を言いたいのかというと、ちゃんとした隕石を買うことが本当に難しくなってくるということです。
一般的に物販小売業は、卸屋さんから仕入れて売ります。ですから、卸屋さんが間違っていたら、間違ったまま販売されてしまうのです。
特にムオニオナルスタ隕石をギベオン隕石として販売されている方々は、その典型的なパターンです。主にメッキ品。
きっと販売者は悪意が無いと思います。しかし、間違った商品を売っている事実には変わりありません。
ですから、販売者側もそうですが、買う側も知識を付けないといけない時代になりました。
その為には、有識者のところで本物の隕石を実際に見ることが1番の処方箋です。
私たちはその為にも、隕石マルシェを開催しています。
もしまだ隕石マルシェに行ったことがない方は、一度でいいのでお越しください。
お待ちしております!